200w REVIEW '20 『恐竜が教えてくれたこと』

ヒューホとテスの母が顔を見合わせ、一同唖然の沈黙を受け、
街を疾走するサムの痩身には少年の切実なリリシズムがみなぎる。
「独りでいる訓練をしなければ」。
末っ子のサムは、それまで漠然とした死の恐怖を、
干潟に足を取られたとき、リアルに実感する。「
僕が最初に死ぬなんて」。
その体験が、テスとヒューホのすれ違いに平静ではいられなくする。
「いい思い出がたくさんある。妻は今もそこに生きている」。
妻を亡くし、孤独に暮らすヒレの助言に、
サムは死に怯えるより、生きる歓びを実践する。
「できる限り思い出を残せ。誰かといた瞬間を」。
父が傍にいることの幸せ。
砂浜に掘った穴に横たわったサムが、空に漂う凧を指で摘む、
そんな思春期の感受性が愛おしい。

My Extraordinary Summer with Tess
2019年オランダ=ドイツ映画
配給=彩プロ
監督=ステフェン・ワウテルロウト
出演=ソンニ・ファンウッテレン、ヨセフィーン・アレンセン、チェッボ・ヘッリツマ、ヨハネス・キーナスト










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この記事へのコメント

2020年07月31日 20:42
テスの母とヒューホの出逢いがアルゼンチンの由縁か、
サルサやラテン音楽がひと夏の繊細な物語を情熱的に彩る。