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zoom RSS REVIEW '17 『ローラ』 『3つのボタン』

<<   作成日時 : 2017/06/10 00:16   >>

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『ローラ』
「男は夢見がちで、女は初恋を忘れない」。
ナントの街角で、ミシェルという名の男と
セシルと名乗る女のすれ違いの奇縁に翻弄され、
行き場もなく街に取り残されるローランの純情は、
ドゥミのナイーヴな感受性そのものだ。
この港町は意気揚々たる若き水兵たち根無し草にとって
ひと時の安らぎであり、
ローラは無垢なる母性だ。
彼女は愛していない客と「1回だけ」寝る俗性と、
息子の父を待ち続ける聖性を奇妙に併せ持つ。
人生は繰り返す。
ローラの本名と同じ名を持つ少女セシルは
移動遊園地でのフランキーとの回転木馬の解放感を体感し、
心配性の母の庇護から独り旅立つ。
カフェにはお節介なマダムと息子の帰還を待つ画家が、
そしてキャバレーには
ローラとミシェルの再会に涙する踊り子と、
お人好したちが織りなす“寓話”を、
ルグランの音楽がモノクロの詩情とともに際立たせ、
壮麗なナントのギャラリエは運命の交錯する舞台の絶好の設えだ。

Lola
1961年フランス映画
監督=ジャック・ドゥミ
出演=アヌク・エーメ、マルク・ミシェル、アラン・スコット、ジャック・アルダン



同時上映
『3つのボタン』
ボタンは少女の“自立”の象徴だ。
最初のボタンは、宙に浮かんでふくらんだ深紅のドレスをくぐって
洞窟という未知の世界に触れた彼女の心を縛り付けていた
古い価値観から解き放つ。
「きみは複雑な子だ」
恋人にそう言われたとモノローグする少女の好奇心は、
オートクチュールのドレスより、リセエンヌの水色の制服だ。
街を軽快に闊歩する少女の好奇心は、
排水溝へ軽やかに流れ落ちるボタンのように留まることを知らない。
彼女は田舎暮らしや家畜の世話が嫌なわけではない。
「世界は大きい。私は小さい」。
経験がそんな彼女を育んでいく。
森に落ちていたボタンを少年は土に埋め、
やがてそれは鮮やかなジャスミンの花を咲かせる。
その美しさこそが彼女、ジャスミンがこの広い世界で体感した歓びの結実だ。

Les 3 boutons
2015年フランス映画
監督=アニエス・ヴァルダ
出演=ジャスミン・ティレ

配給=ザジフィルムズ
2017年7月下旬よりシアター・イメージフォーラムほかにて公開



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