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zoom RSS テーマ「REVIEW〜映画 '17」のブログ記事

みんなの「REVIEW〜映画 '17」ブログ

タイトル 日 時
REVIEW 「EUフィルムデーズ 2017」 『すべて売り物』
REVIEW 「EUフィルムデーズ 2017」 『すべて売り物』 いきなりモノクロームの画面に、ひとりの男性が突然、列車に飛び乗り損ね、轢かれる姿が映し取られ、観る者の胸を衝くが、そこで銀幕はカラーに転じ、それが映画撮影中の監督自ら挑んだスタントの一場面であることが判る。危険な撮影を終えたとはいえ、しかし現場の不穏な緊張感はたゆむ気配はない。本来、このスタントをするはずだった主演男優がいつまで経っても現れないのだ。 ...続きを見る

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2017/07/19 22:28
REVIEW 『ボンジュール、アン』
REVIEW 『ボンジュール、アン』 人生の“寄り道”の何と愉しく胸騒がせることか。その旅に「彼との旅は一生の思い出よ」と称賛される“ガイド”の同行があれば最高だ。 ...続きを見る

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2017/07/06 01:23
REVIEW 『少女ファニーと運命の旅』
REVIEW 『少女ファニーと運命の旅』 第二次世界大戦下、ユダヤ人の子供たちは我が身に迫るナチスの脅威をどれほど理解していたのだろう。両親にとっては、我が子との永遠の別れを覚悟した支援組織での“避難生活”も、少年少女にはひとときの“林間学校”とそう変わらない気安さは、彼らが家族へ送った手紙からも窺える。それゆえ、最初の避難所からマダム・フォーマンの屋敷に辿り着いたとき、その女主人の「小さな子供がいるなんて」との嘆きの声にファニーは思いがけない衝撃を受けたのだ。 ...続きを見る

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2017/07/01 21:46
REVIEW 『君はひとりじゃない』
REVIEW 『君はひとりじゃない』 「愛する者は、決して病まない」。 アンナはヤヌシュをこう諭すが、彼とオルガ父娘が“病んだ”のは、今は亡き妻を、母を愛しすぎたからだ。その喪失感にとらわれて、遺された父子は互いに慈しむ術を見失ってしまった。 ...続きを見る

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2017/06/30 22:48
REVIEW 「EUフィルムデーズ 2017」 『エディットをさがして』
REVIEW 「EUフィルムデーズ 2017」 『エディットをさがして』 女性写真家として1930年代のイギリスで活躍したエディット・デューダー・ハート。その彼女の死後、実は冷戦時代、KGBのスパイだったことが明らかになる。親族の誰一人として知らなかったその“二重生活”を、彼女の従甥であるユンク監督が、当時のドキュメンタリー、エディットを知る人物へのインタヴュー、そして当時を再現したアニメーションで辿るが、時代を追ったそれらは断片的にしかすぎず、それも証言者の立場によって相反する。そして何より、スパイ活動の真相の壁として立ちはだかるのは、今の世も変わらぬ旧KGBの... ...続きを見る

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2017/06/28 22:57
REVIEW 「EUフィルムデーズ 2017」 『ナイトライフ』
REVIEW 「EUフィルムデーズ 2017」 『ナイトライフ』 「この国で何かがきちんと明るみに出たことがあったかしら?」。レアの親友ターニャはさらに続ける。「犬より人間のほうが危険よ」。その彼女の言葉さながら、映画もまた深夜の路上に“犬に噛まれた”弁護士の血まみれの身体を突然、露わにした後、幾つもの証拠の周辺で真実は闇の中に葬り去られる。 ...続きを見る

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2017/06/27 20:26
REVIEW 『ブランカとギター弾き』
REVIEW 『ブランカとギター弾き』 「触れたもの、感じたことが夢に出てくる」。盲目のピーターのその言葉に、ブランカは彼の手を自分の頬に触れさせる。「これで私も夢で見られるわ」。この少女の何という清らかな優しさ。マニラのストリートで、生き馬の眼を抜くように暮らすブランカの心には、世知辛い世俗の毒に染まりきらない素直さがまだ息づいている。彼女がいつ何時もボロボロになった絵本を手放さないのは、その表れだ ...続きを見る

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2017/06/18 22:41
REVIEW 『残像』
REVIEW 『残像』 キャンバスに筆を入れようとした瞬間、部屋を深紅に染めるスターリンの旗を杖で引き裂くストゥシェミンスキはまさに反骨の人だ。一画家として権力におもねらないそんな信念を貫く一方、生徒たちとの野外スケッチで杖失くしては歩けない身体で丘を転がるという、自身の逆境を笑い飛ばすおおらかな逞しさを併せ持つからこそ、彼は生徒たちからも大きな信頼を寄せられるのだろう。 ...続きを見る

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2017/06/13 01:11
REVIEW '17 『ローラ』 『3つのボタン』
REVIEW '17 『ローラ』 『3つのボタン』 『ローラ』 「男は夢見がちで、女は初恋を忘れない」。 ナントの街角で、ミシェルという名の男と セシルと名乗る女のすれ違いの奇縁に翻弄され、 行き場もなく街に取り残されるローランの純情は、 ドゥミのナイーヴな感受性そのものだ。 この港町は意気揚々たる若き水兵たち根無し草にとって ひと時の安らぎであり、 ローラは無垢なる母性だ。 彼女は愛していない客と「1回だけ」寝る俗性と、 息子の父を待ち続ける聖性を奇妙に併せ持つ。 人生は繰り返す。 ローラの本名と同じ名を持つ少女セシ... ...続きを見る

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2017/06/10 00:16
REVIEW 「EUフィルムデーズ 2017」 『いつまでも一緒に』
REVIEW 「EUフィルムデーズ 2017」 『いつまでも一緒に』 娘がトイレに投げ捨てるのは、ジャンクフードだけではない。誰にもぶちまけることのできない両親への不満だ。そんなトイレが詰まり、部屋が汚物まみれの醜態をさらすまでに、そう時間はかからない。 ...続きを見る

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2017/06/05 19:27
REVIEW 『人生フルーツ』
REVIEW 『人生フルーツ』 「旦那が良ければ、回り回って妻も良くなる」。戦前、老舗の造り酒屋の一人娘としてこう教育を受けて育った英子が、初対面のときの修一の印象を今でも覚えているのは、英子にとって修一は忘れがたい初恋の相手だったのだろう。ボート部の主将で草履履きという彼の気取りのなさは、終生変わらない。その修一も、著作の出版記念サイン会のため訪れた台湾で、地元のメディアに問われて、こう応える。「彼女は最高のガールフレンドだ」 ...続きを見る

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2017/05/23 22:52
REVIEW 『こころに剣士を』
REVIEW 『こころに剣士を』 忘れたい過去でも、身体は覚えている。ロッカーに置き去りにされたような古びたサーベルを半ば自嘲気味に握ったエンデルが、習い性のように構えの姿勢を取るうちに、いつしか彼の身体は熱を帯び、我を忘れてその反復行為に没頭する。それはこれまでエンデルがいかにフェンシングに人生を賭けて取り組んできたかの証だ。汗だくのそんなエンデルを、少女の無垢な瞳で見つめていたマルタからの一言で、彼の“逃げ”の日々は一変する。「私にも教えて」 ...続きを見る

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2017/05/11 19:36
REVIEW 『午後8時の訪問者』
REVIEW 『午後8時の訪問者』 誰しも心に“魔が差す”ときがある。若き女医ジェニーにとってそれは、診察時間をとうに過ぎた夜8時、診療所の玄関ベルを押した女性訪問者を、扉を開けることなくやり過ごしたその瞬間だ。 ...続きを見る

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2017/05/08 23:17
REVIEW 『ムーンライト』
REVIEW 『ムーンライト』 シャロンは、フアンに導かれるまま廃墟の隠れ家を、堂々と表玄関から陽の当たる道へと足を踏み出し、そして、マイアミの海で温和な波に全身を育まれ、泳ぎを教え込まれた。それは世の荒波に揉まれようとも必ず乗り越えられる、人生のサヴァイヴァルの術であるはずだった。けれど、その実践は残酷な失恋の痛恨によってあっけなく挫折する。 ...続きを見る

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2017/04/30 22:20
REVIEW 『午後8時の訪問者』 Part.2
REVIEW 『午後8時の訪問者』 Part.2 (つづき) ジェニーが被害者の身許だけでも知りたいと願うのは、何も犯人を逮捕したいというような大それた野心ゆえではない。人としての当たり前の情ゆえであり、異国の地で生命を落とした被害女性への、せめてもの“罪滅ぼし”だ。ジェニーは誰よりも自分自身が赦せないのだ。無縁仏から身許が分かり、近親者が引き取るまで、被害者の墓所を10年間、自費で契約する。そのひたむきな拘りは、彼女自身の言葉とは裏腹に、「患者の痛み」に敏感なあまり、被害者と一体化したかのような、居ても立てもいられない衝動そのものだ。 ... ...続きを見る

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2017/03/18 21:53
REVIEW 『午後8時の訪問者』
REVIEW 『午後8時の訪問者』 「あなたは患者の痛みに敏感すぎる」 ジェニーはそう若き研修医ジュリアンを叱責するが、彼女自身が誰よりも“患者の痛み”に葛藤を抱える若き女医であることが、物語が進むにつれ、じわりと明らかになり、観る者の心を共感で掴み取る。 ...続きを見る

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2017/03/18 21:51
REVIEW 『たかが世界の終わり』
REVIEW 『たかが世界の終わり』 「あなたの答えはいつも二言、三言」 12年ぶりの突然の帰郷にもかかわらず、言葉少なに笑顔を浮かべるばかりの息子ルイに、母はそう愚痴る。しかし、“いつもハイ”な母、“扱いづらい”兄アントワーヌと、強烈な自我を露わにする家族たちの遠慮会釈のなさの渦中で、若かりし頃のルイが同性愛者として“正気”を保つには、こうして口をつぐむことしか術がなかったに違いない。と同時に、その沈黙が作家としての感受性と観察眼を育んだのだ。 ...続きを見る

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2017/03/03 02:38
REVIEW 『私はダニエル・ブレイク』
REVIEW 『私はダニエル・ブレイク』 「私は偉い人には媚びない。しかし、隣人には手を差し出す」。たしかにダニエルは隣人チャイナのゴミ出しや、犬を散歩させる男の糞の始末に対して、口煩く文句を言い募るのは事実だが、遥か年下のその黒人青年チャイナと辛辣な毒舌でふざけあったり、彼の留守中に届けられた荷物を中身を問い質すことなく預かってやったりと、これまで彼が偏見や悪意とは無縁な真っ当な人生を送ってきたことは間違いないだろう。自身の心に後ろめたいことなど何ひとつなく、情に厚い、地元ニューキャッスルのサッカーチームをこよなく愛する実直な男だ... ...続きを見る

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2017/02/25 20:41
REVIEW 『ヒッチコック/トリュフォー』
REVIEW 『ヒッチコック/トリュフォー』 62年に出版された監督術の“バイブル”を 50余年後の今、ヒッチコックの映像そのもので “解説”を実感できるのは、 奇跡的な映画体験であることは間違いないが、 それにも増して、その“映画の教科書”に影響を受けた 監督たちの証言を重ねることで、 それは過去の映画遺産に留まらぬ、 現在でも通用する映画作法の実践に胸躍る。 彼ら10人の監督が、何度もヒッチコック映画を観たと 自慢気に語るとき、その表情は永遠の“映画少年”そのものだ。 ...続きを見る

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2017/02/21 20:53

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